中国の春節について:来年お彼岸にお墓をご検討の方は、お早めに

ご存知の方も多いことでしょうが、中国には春節というお祭りがあります。

現在の日本では、最も重要な祝日とされるのは新暦のお正月ですが、中国をはじめとする中華文化圏の国々では、旧暦のお正月を最も盛大に祝います。

これが春節です。

中国では出稼ぎ労働者や学生が長期の休みを取り、さながら民族大移動のように国内交通が大混雑する様子は、日本のニュースなどでも報道されますよね。

フランスやアメリカなどでも、中華街、チャイナタウンではお祭り騒ぎになります。

で、この春節がお墓のこととどのように関係するか、というお話なのですが、実は大いに関係が深いのです。

今、日本で建てられるお墓に使われる石の、8~9割に中国が関わっていると言われています。

正確な統計があるわけではないのですが、実際にかなりの割合に上ることは、実感ベースでも間違いありません。

中国がお墓に使われる石材の一大産地であるというだけでなく、大加工地でもありますので、たとえばインド産の石なんかお墓によく使われますが、これも原石はインドで採掘されるものの、加工地は中国であるというのが大部分なのです。

国産の石も、人件費が比較的安い中国に持っていって加工されている分が、少なからずあります。

近年では、中国の経済発展に伴って、人件費の格差が縮まっているとも聞きますが、まだまだ中国が日本向けの墓石用石材の大産地・加工地であることには変わりありません。

で、そのような加工地であるからには、たとえば福建省の沿岸部には、石に関わる大きな工場地帯があり、多くの職人さんが働いているわけです。

ここまで申し上げるとすぐに想像がつくことと思いますが、それだけ多く働いている職人さん、工場労働者の皆さんが、春節になると一斉に休暇を取り、休みを故郷で過ごすべく帰ってしまうのですね。

そのため、春節を挟んだ時期は中国での石の採掘、石材加工がほぼ完全にストップしてしまいます。

春節の前後おおよそ二週間くらいは、工場が完全閉鎖に近い状態になりますし、さらにその前後一週間ずつくらいは、職人さんたちが徐々に減り、少しずつ戻ってくるという時期になりますので、合計して一か月くらいは生産・加工が低調な状態になります。

従ってこの時期の納期は、通常に比べて一か月くらい多く見込んでおく必要があります。

今年の春節は2月1日ですので、1月後半から2月半ばくらいまでは、中国の工場がほとんど稼働していない状態になります。

ですので、2022年の3月のお彼岸に合わせてお墓を作ろうとご検討のお客様がおられましたら、早めに動かれるのがよいと思います。

もちろん、墓石本体など、日本国内加工の国産石材を使われるなら、中国の事情は関係ありませんが、墓石は国産材を使うにしても、巻石は中国材ないし中国加工のものを使うという例も多いです。

さらに春節に加えまして、現在中国は、電力供給の不安定な状態が続いているようです。

政治問題化もしつつある北京オリンピックを控え、おそらく環境面での国際アピールということもあって、温室効果ガスを多く排出する石炭の発電所の稼働を止めたりしているということのようなのですが、そのため各地の工場の操業も不安定なものになっていると聞いています。

石材そのものの供給がないということではないので、お時間さえ余裕があれば、きちんとしたお墓をどなたにも届けられます。

ただ、中国の石材を使って、来年のお彼岸くらいまでにお墓をお考えのお客様にとっては、少し検討を急がれるのがよいのではないか、ということです。

疑問等ございましたら、まずはご相談くださいませ。

いつでもお待ちしております。